わらしげちょうじゃの日記

人生笑顔の分だけ成功する

*

ITがお金を殺した20年間を振り返ってみた

   



最近、よく「インターネットが仕事を奪っている」というようなことを様々な方のブログに乗っています。

 

たしかに、30年前に会社の資料を送付するためには、「事務員の女の子がコピーをしてくれて、それを封筒に詰め、住所を書き、切手を舐め舐めしてから封筒に貼り、投函する」というプロセスを踏んでいましたが、

今では「メールで添付して送付」

ただ、それだけです。

そこには事務員も必要ありませんし、封筒も買う必要もありません。もちろん先方に着くまで2〜3日かける必要もありません。

企業にとっては無駄な経費が削減されましたが、その分一人の事務員の雇用がなくなりました。

 

そんなことが日本中の会社で行われています。

効率化が行われた結果、その分、雇用が減っているのです。

「これからは効率化だよ」などとのたまった挙句に、その効率化の波に抗えずに職からあぶれてしまった人がどれくらいいるのでしょうか?

 

今まで、図書館などを駆けずり回って一週間かかる資料集めも、今ではGoogleで検索すれば30分で調べ終わります。

 

今まで、工夫を凝らして作った請求書のフォーマットもググれば、テンプレートが落ちています。

 

そんな世界で世の人々が気にすることは「どうすればその波からあぶれないか」ということです。

 

 

その答えは多くのブログやコラムに書かれているように「機械には出来ない単純労働」と「機械が苦手な創造的な仕事」でしょう。

 

「機械には出来ない単純労働」というのは居酒屋の店員とかですね。

それはたしかに機械には行いにくい部分ではありますし、機械ではコストパフォーマンスが悪過ぎます。

 

ただ、それでもこれから確実に機械やITが人の仕事を駆逐しています。

 

もちろん居酒屋の店員の代わりにロボットがビールジョッキを運んでくれる、なんてドラえもんの世界のようなことは少なくても私が生きている段階では行われなさそうですが、

タッチパネルで注文をすることが出来る居酒屋はもうすでにあります。そんな店では経営者は人件費が浮き、客も自分が好きなタイミングで好きなものを選ぶことが出来、アルバイトの人も業務が少なくなる、そんなWin-Winの状態になるでしょう。(もちろんその実態なんかは全くわかりませんが)

 

そんな「業務効率化バンザーイ!」と言っている店では、人は少ない人数だけ雇えばいい、もっと技術進歩すればさらに人を削ればよい、と考えています。もちろんこのような店や会社はビジネスの世界では高く評価されます。

少ないコストで利益を上げているってことですからね。

そのような優良な店の貸借対照表にも、損益計算書にも「効率化のために失った雇用」なんてものを書く項目はありません。

 

当たり前と言えば当たり前なのですが、この恐ろしさは誰もが気づかないところにあるのです。

 

例えて言うならば、消えゆく水たまりの中のオタマジャクシみたいなものでしょうか?

カンカン照りで蒸発する水たまり。なんか他のオタマジャクシが増えて、息苦しいような気がするが、

自分のところにはまだ水があるから大丈夫。

そんなことを考えているのが今、職がある日本人。

だけど、その水たまりの中からは、もうすでにあぶれてしまったオタマジャクシと、

どんどん減ってくる水たまりの面積を確認することはできません。

 

自分がその状態に気づくのは減りゆく水たまりの先が見えた時ではなく、その水たまりから投げ出され、灼けつく太陽の下に晒された時です。

 

もちろんこれからも居酒屋の店員など、人が必要な仕事はなくなりません。

しかし、全体からみた「水たまり」は減っていくでしょう。

 

 

 

では「機械が苦手な創造的な仕事」はどうか、というとそれもそこまで楽観的な未来を見る事が出来ません。

 

「機械が苦手な創造的な仕事」というのは絵を書いたりデザインをしたりってことですね。

人の心を震えさせるようなデザインを機械が作れるようになるには100年位かかるんじゃないかな。

むっちゃ適当ですが(笑)

とりあえず、しばらくはまだデザインを機械が代替するには先のことでしょう。

 

ということで、多くのブログでは「単純労働では貰えるお金も少ないし、クリエイティブな仕事をしようぜ」と綺麗に締めくくっているのですが、

はたして本当に私たちは創造的な仕事をすれば生きていけるのでしょうか?

 

答えは否。

 

まずクリエイティブな仕事というのは何でしょう。

私達がまず最初に思いつくのが、何かを作る人。

Webデザイナーやミュージシャン、新しい製品を考える人立場でしょう。

 

しかし、そのようなクリエイティブな仕事の人びとが人と機械とのデッドヒートから逃れて安定的に仕事をしていると考える人ってどれくらいいますか?

 

ミュージシャンは握手券を付けないとCDが売れませんし、CDがうれないからと言って、有料ダウンロードも下火、大物アーティストしか生き残れない業界になっています。

この音楽についてもいくつか話したいことがあるのですが、それはまた今度。

 

Webデザインなんてクラウドソーシングを使えば、アホみたいに安い値段で作ることが出来ます。もし貴方が英語を読めるならば世界最大のクラウドソーシングサイトのoDeskをちょこっと覗いてみてください。

 

日本の会社に頼むと30万円かかるWebサイトをインド人が3万円で作ってくれますよ。

ロゴのデザインも予算1万円で世界中からハイクオリティなデザインがわんさか集まります。そこに日本人の姿は果たしているのでしょうか?

 

もちろん技術的に日本が負けた訳では全くありません。

 

ただ安い。

 

ビジネスを行う人というのは薄情なもので、その理由だけで多くの仕事を海外へアウトソーシングします。

これは現在、流行に鼻が利くWeb業界に起こっている現象ですが、今後どの業界でもアウトソーシングという考え方は出てくると思います。

 

今は日本製品は中国を中心とした労働賃金の安い発展途上国で生産されています。だから多くの人はより上流、経営戦略や新製品の企画立案、といった職業に就きたがります。しかし、その職業も「はたして私たち、日本人ではないといけない理由はあるのだろうか?」という疑問が沸き上ります。

アフリカ人が考えた商品が私たち日本人に合わないことがあるのでしょうか?

 

日本人の気質とか風習などはもちろん外国人には理解しにくいかもしれませんが、革新的なアイデアの前では関係ありません。iPhoneはアメリカ人が考えた製品だからアメリカでしかヒットしなかったなんて考える人はいないですよね?

今では世界中の人々が熱狂し、喉から手が出る程欲しいガジェットです。

そこには人種の壁はありません。

 

誰が設計したとかそんなことは関係ないのです。

 

 

全てがフラットになり、境界線が曖昧になってくる、

 

そんな時代が「もうすでに」来ているのです。

 

そんな世界になってきて経済の様子が少し変化してきました。

皆さんもご存知の通り、良い経済というのはお金がほどよいスピードで循環しているものです。

ですので、よく「お金は血液で、そのお金を押し出す銀行は心臓のようなものだ」と言われます。

 

これは言い得て妙で、今まで世界のお金の血液循環は順調でした。

そして良く回る血液は自分の活動領域を広げるために毛細血管を張り巡らせます。

お金でいうと、多くの人々がそれぞれのニーズを満たすために様々な仕事を作っているようなものですね。

 

 

ただ、現在、先ほどまで語ったIT化、機械化などで私たちは職業という水たまりを失いつつあります。

雇用が減るとその分お金の流れが濁ります。

 

しかし、このお金の流れを濁らせているのは雇用だけではありません。

お金を必要とする機会が少なくなったのです。

 

今では30年前よりも高性能なゲームがスマートフォンで無料でプレイ出来ますし、

 

この記事を見ている箱では無料で、魔法のように情報を手に入れることが出来ます。

 

音楽や映画を無料で楽しむことができ、便利なアプリケーションもタダ当然で手に入れることが出来ます。

 

ここから感じるには以前よりお金を使う機会が減っているのでは?ということです。

 

もちろん今でもジャンジャン物を購入している人もいますけれど、今のスマホ世代では無料が当たり前という感覚ではないでしょうか?

 

ここらへんに関しては色々と語りたいことがあるのですが、これもまた今度。

 

 

お金を使う機会が少なくなる、そうなるとお金の流れは濁りに濁ります。

 

そうなると経済という体の指先にある毛細血管が壊死してしまいます。

つまり職がなくなるのです。

仕事ではなくて職種です。

 

大正9年の国勢調査で国民から申告された職業は約3万5000種ですが、現在の厚生労働省の「日本標準職業分類」によるとたった2167種しかありません。

まあ、農業しながら肥料を作ったり、染め物をしたりして、1つの仕事だけという生き方が通じなかった時代だったかもしれませんが。

 

実はこれ自体は問題ではなく、今まで幾度となく技術革命によって古い毛細血管は壊死してきました。

しかし、それと同時に技術革命は新しい毛細血管を作ってきました。

 

例えば、18世紀のフランス人が作ったエンジンをは馬車という毛細血管を破壊しましたが、

それと同時に新しい自動車製造やという毛細血管を作り直しました。

 

だから技術革命が起きて職がなくなっても新しい毛細血管があれば問題がないのですが、

今回のIT、機械化革命は今までの技術革命とは毛色が違います。

 

雇用を破壊するだけ破壊して、新しい毛細血管である職業を生み出さないのです。

 

また技術革命というのが今まではある業界に限定されていましたが、IT、機械化革命は、

ほぼ全ての業界に横断的にダメージを与えています。

 

毛細血管が壊死すると、お金は行き場を失い、濁ります。

その結果、経済は停滞します。ドロドロした血液が様々な病状を引き起こすように、

ドロドロしたお金の流れは様々な問題を引き起こします。

 

 

私たちが世界で生き残るためには自分で新しい毛細血管(会社)を立ち上げるか、

まだITの影響を受けていないより太い血管へ逃げるしかありません。

 

 

ITがお金の流れを殺したことは間違いの無いことです。

そこで私たちはどのように生きるべきなのでしょうか?

そんなことをスマホの画面から目を離して考えてみたら面白いかもしれませんね。

 

では!

 

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